鈴奈庵47話、三月精V5話 ツッコミと感想
1.里人は歴史に教養が無さすぎるって阿求が言い出す。
小鈴に対してもっと里のことを勉強しろと告げる。
2.阿求に、人間に化けたマミゾウが接触し、合作作らんかと持ち掛ける。(ここまで前編)
3.阿求の書籍を利用してやろうと企むマミゾウに対し、
相手が化け狸なのに気づいた阿求がどうにか狸を利用できないか考える。
4.霊夢に会いに行く阿求。別に狸退治の依頼ではなく、
むしろ「妖怪に利用されているように見せかけて、過保護に生きるのが最善」と言い出す阿求。
5.鈴奈庵に通う女性がマミゾウなのを知った阿求は小鈴にアレが化け狸であったことを教える。
びっくりし、どのくらい妖怪が人の里に入り込んでいるのかで悩むようになる小鈴。END。
とにかく前編の時点でもうツッコミたい所があって、
小鈴に対し阿求が里の歴史を知れと告げ、そして阿求の書物で勉強をする小鈴の場面なんだけど、
皆知ってる子狐と寺小屋回で言ってることとまるっきり正反対。阿求は何が言いたいんだ。
寺小屋回で、「別に悪さしようってんじゃない狐を退治するのは可哀そう」
「妖怪だって悪いやつもそうじゃないやつもいる」と考えている小鈴に対し、
上記の言葉で返していた阿求である。
それでも小鈴は、勉強しにくるだけの妖怪を退治しても何にもならないとの考えを変えなかったオチだった。
それが何?今回では寺小屋回の問答が全てなかったことにされているじゃないか。
なんで小鈴が「妖怪は人間の敵としか思ってなかった」「そう悪くないやつがいることを今知った」みたいなこと言ってるん??
「自分の所有する妖魔本を読んでいて、妖怪にも色々いるって知った」って子狐回で言ってましたよね?
子狐は今どうなってるの?存在抹消?妖怪は全て危険だとの思想に染まった小鈴に追い払われた??
こういう過去の積み重ねそのものを消す話が一番嫌い。
次に後編のツッコミ所。
霊夢と阿求の会話にて、「妖怪が色々人里掌握しようと小競り合いしてるから、
ここでマミゾウにだけ霊夢が出ていくのはアンフェア」だのなんだの語る部分。
その直前の「天狗が里で新聞出し始めたから狸たちも同じことをしたかったんだろう」との発言も併せて。
それって付喪神ネットワーク回でやってたよね?
付喪神ネットワーク回では、天狗にコケにされたマミゾウが情報戦を制しようと付喪神を生み出し、
付喪神たちは霊夢に無残にも殺され、マミゾウは知らん顔っていう
個人的鈴奈庵ワーストのストーリーなんだけど、
あの時に付喪神を退治するのはフェアだけど、マミゾウを退治するのはアンフェアなの?なんじゃそりゃ
ほんと付喪神には権利ないんだね。妖怪の一員にすらカウントされてないのに妖怪として退治されるのか。
次、小鈴が「妖怪に狙われてたなんて!」って、小鈴は文から脅されて新聞売らされてる身なのに今更何言ってんだよ。
しかもこれ、阿求の独断でアレがマミゾウなことを教えたんだけどいいのかよ。霊夢や魔理沙はずっと隠してたのに。
もっと言えば、それで霊夢は色んな妖怪が鈴奈庵に接触してることは知ってる(新聞初販売回参照)。
阿求が独断でマミゾウの正体を教えて、他の河童たちの正体は教えないのはアンフェアじゃないってのか?
一つの回の中ですらおかしなことになっとる。
最後、阿求の小鈴への「気を付けないととって食われるかもしれない」との忠告とか、
小鈴の「人里の中にどれくらい妖怪が入り込んでるのか」とか、
マミゾウの考え「人間が狸に親近感を持てば、狸たちは自由に里に出入りできるようになる」とかの話。
今回、求聞史紀が作中内で登場したからこそ言えるけど、
求聞史紀の人里の項目を読み返してみよう。
「里の中なら妖怪には襲われないので安心しよう」
「夜には妖怪用のお店に変貌する店も存在する」
「妖怪と人間が酒盛りすることも日常茶飯事」
ここまで書かれているのに、何で阿求は小鈴に忠告してんだよ。里の中なら大丈夫なんだろ?
里について勉強しろと言った阿求本人が、自分で纏めた本の内容に反すること言ってんのかよ。
狸ら含めてなんで里に自由に出入りできてないの?特に妖怪がいても問題ないって求聞史紀には書いてあるんだけど??
今回の話は割とワーストに近いと思う。もう言ってることもやってることも支離滅裂。小狐はどこ行ったんだ。
過去作をひっぱってきた場合って必ず崩壊してる印象があるんだけど、
これって多分印象じゃなくて実際にそういう傾向があるんじゃないの。
わざわざ求聞史紀を出して作中人物に読ませておきながら、
求聞史紀で言われてたことの反対のことやってるってなんなのもう・・・。
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三月精V
ほのぼのとしてんだけどこっちも本編に関わろうとするとごらんの有様だよ。
永琳のとこ言って地獄の妖精云々とか純狐との闘いの話してんだけど、
霊夢は紺珠伝の結末を知らない様子。
にも拘わらず永琳は「妖精なんかに頼るから、たかが人間に負ける」とかなんとか。
え?どの人間が純狐と戦って勝ったの?目の前の霊夢は戦ってすらいないようだけど?
勝ったのはうどんげだよね?PC4ぴろくでうどんげがそんな感じの立ち回りしてたよね?うどんげは人間??
あと、たかが妖精一匹とか言ってたけど、紺のストーリーでは妖精の軍勢が月面を埋め尽くしていたはずだろ。
もひとつ、「たかが地獄」とも言ってたけど、
もしかしてガイライイヘンでの「ヘカーティアは月の都とか地上とかそういう次元じゃない」
って設定無くなったんですかね。いい加減なこと言うのはやめよう。
次、生きたまま三途の川を渡してもらう霊夢。
三途の川を生きたまま渡るのは不可能であったはず。(求聞史紀149P)
「(彼岸の項目に対し)というか、行けば死ぬ。死者も三途の川を渡るまでは息を吹き返す可能性があるが、渡るともう生き返らない。」とハッキリ書かれてる。
また設定が崩壊したか。
そりゃだいぶ前の書籍だから言うのもヤボだと言われるかもしれないけど、
丁度鈴で求聞史紀を掘り返して出してるんだから、
じゃあこの設定は生きてるものとして考えるのが普通でしょ?
三月精たちのパートはめっちゃのほほんしてる。
妖精は生への執着のある場所にいるみたいな話も、月の都関連や地獄関連とも繋がってそうで面白いかな。
だって地獄に送られた人って、ウオー辛ェー現世に戻りてぇー!ってのばっかりだと思うし。
でも一方で、地獄で妖精はとても珍しいみたいな映姫の話もあって謎。
三月精まで設定崩壊オンパレードになったら悲しいね。