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鈴奈庵 41話 感想

先々月のがひどすぎたけど、先月今月のは面白かった。
あらすじ
ちょっと色々と入り乱れているので、各キャラごとのあらすじをまとめます。
●阿求
1.先月庵で阿求がペンネーム「アガサクリスQ」として推理小説を執筆しはじめる。
2.先月庵の最後に、阿求の小説に類似した形で大旦那が殺されるという事件が起こる。
3.その死体を見た小間使いがおり、彼は里の人らにそれを訴えるが、
遺体の痕跡は一切なかった上、肝心の大旦那が何事もなく元気に生きていたので、
小間使いの話はただのホラ話として片づけられてしまう。
4.事件は小説の模倣であったが、小間使いは奉公人であり文字が読めなかった為、
「阿求の小説を元にした小間使いによるイタズラ」という線は消え、事件は迷宮入り。
5.元々この小説は、阿求が転生する以前に起きたとある未解決事件を元に書いたもので、
自分なりに落としどころを書くつもりだったが、まさか模倣が現れるとは思ってなかった。
自分以外に大昔のことを知ってる人間がいるわけがないので、
人外が関わっていることを確信して終わり。

●マミゾウ
1.先月庵で殺されたように見えた大旦那は化け狸たちによる演技であり、
誰一人として人は死んじゃいない。
小間使いに目撃させたのも計画の内。
2.大昔に起きた事件は幻想郷の狸たちにとっては有名な話で、マミゾウも知っていた。
3.マミゾウはこの事件を知っている「アガサクリスQ」が何者なのかが気になったので、
化け狸を使ってアガサクリスQを釣り上げてやろうと企む。
4.大昔に起きた事件の真相は
A.「昔いじわるな旦那と哀れな小間使いがおり、いつもいびられていた。」
B.「ある時旦那が泥酔して帰ってきた時、小間使いは魔がさして旦那を殺してしまった」
C.「それを哀れに見た当時の化け狸が死体を隠し旦那に化け」
D.「その後化け狸による旦那が旦那となり、殺人事件はなかったことになった」
というもの
5.最終的に阿求がアガサクリスQなのを突き止め、
この真相に気づいて小説にし、化け狸の好感度アップしてくれよと期待して終わり。

あらすじとか言っておきながら殆どの流れ書いちゃったけど、
すごく情報が絡み合ってるしどれか抜いたら次が繋がらないからこうせざるをえなかった。

ツッコみ所としては、
普段から化け狸化け狐が存在しているこの土地で
何で誰も「化かされたんじゃないのか」と言い出さないんだ?

特に先々月で「親父が狸に化かされて寝込んだらしい」なんて話があったわけだが、
どうして今回は誰一人として「小間使いは狸に化かされたんだ」って言い出さない?

あと現幻想郷の小間使いにとってはただの災難だよね。
狸に化かされ殺人現場を見させられ、里人には嘘だと馬鹿にされ、
そして大旦那には不吉なことを言ったとして罰を食らったっていう。
普通にただただ可哀想だねって感じ。
つーかマミゾウも狸の心温まる話とか言ってる余裕があんだったら
先々月の付喪神を救ってやれや。

今回はかなりハッキリと魔理沙の口から
「門外ならまぁそういうこと(死体を見ること)もままある」と出て
小間使いの口からは「事故でも妖怪でもなく、人間に殺されたようだった」と出たので
やっぱ里から出れば普通に妖怪に殺されるんだね。
いいじゃんいいじゃん。
おそろしやおそろしや。

あと今回で里人で文字が読めない人がいるってのが明示されたね。
んー幻想郷らしい教育水準。
おそろしやおそろしや。

まぁ今月のは面白かったですよ。

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No title

前回の現代社会批判があまりにも酷かったので、今回も殺人事件が発生して大した証拠もなく無実の人物(外見少女)が容疑者として疑われ、問答無用で厳しい追及に…な流れで起訴されたらほぼ負けな現代日本の司法批判が始まったりするんじゃ…と心配していましたがそんなことはなくで安心でした。

面白い話ではあったのですが、幻想郷ならではの奇妙な殺人事件が発生してそれを霊夢達が推理して真犯人を見つける展開を期待していた身としてトリックというほどの物でもなく少し残念でした。
テーマが人里内での殺人だったので、人里内で人間が犯罪を行った場合どのように裁かれるのか、罪を逃れるため妖怪の仕業に見せかけた普通の人間の犯行、または妖怪と人間が共犯になっていた場合どのように判断・制裁するのかなどの疑問が解けるかとも期待していたのですがだめみたいですね…
(あれだけの規模で衛兵も岡っ引きもいなくて治安大丈夫なのかという点に関しては閻魔様や死神が普通に食事やお説教に来る世界なので、生きているうちに犯罪のリスクを取る人間が少ないのではないかと思います)

原作者としては狸、ひいてはマミゾウを人間や格下の妖怪に対しても温情的な描写をしようとしているようですが、前回の件に加えて小間使いに一方的に迷惑をかけているあたりやっぱりただの身勝手じゃないかという気に…過去の小間使いも同情で殺人をなかったものにしてもらったとはいえ、死後閻魔の裁きは逃れられず、最悪殺人の自覚すらないまま彼岸まで行ってしまった可能性があることを考えると果たして幸せなことであったのかどうか…

ちなみに小間使いは本来雑用をする女性の召使い、使用人に対して使われる言葉らしいです…あの子は女の子だった可能性が…?

Re: No title

> 面白い話ではあったのですが、幻想郷ならではの奇妙な殺人事件が発生してそれを霊夢達が推理して真犯人を見つける展開を期待していた身としてトリックというほどの物でもなく少し残念でした。

確かにそうですね。
前回で「幻想郷では妖怪や神の超常現象が存在するから、密室トリックとか言われても面白く感じない」って会話してたのに
途中で霊夢が他の話を読みながらあーだこーだ言ってましたが、
それらの小説(天狗と見せかけるとか地下室での荒行中に殺人とか)は一切内容明かされなかったし、
その「幻想郷内でウケがいい推理小説」とやらが全くわかんないんですよね。
しかもその内で唯一内容のわかっている今回の肝の事件は結局「狸がやりました」だもん。

「阿求の小説は見せかけるのが上手い」って小鈴が話してたけど
それを読んでた人に「これ狸だろ」と感じた人が一人もいなかったのかよってのがどうしても納得いかない。
霊夢だって天狗だの仙人だの言ってたのに肝心の狸は見落としか。

No title

小説の内容は想像するすかありませんが霊夢の感想、サブタイトル、クリスQの書名にもなっている「これもすべて妖怪の仕業なのか」という題名からすると作者にも犯人不明の第1話以外は人間が真犯人だったな内容ではないかと思います。
具体的な内容が明かされないのは前後編でやるにはページが足りない、原作者多忙で穴なくトリックを魔法や妖怪で片づけられないミステリーを考える時間がなかったのではないかと。

阿求が真相に気付いて狸の好感度を上げるような小説を書いてくれたらといいとマミゾウは言っていますが、小鈴に妖怪は敵だから関わるなと警告している彼女が妖怪の好感度が上がるようなことを果たして書くか考えると…
そういえば今回は霊夢が動きませんでしたね。この前塩問屋の旦那が殺され妖怪と入れ替わっていた事件が起きたばかりなので死体消失事件も気にするすべきなんじゃと思うのですが、今回は勘が働かなかったのでしょうか?

Re: No title

> 小説の内容は想像するすかありませんが霊夢の感想、サブタイトル、クリスQの書名にもなっている「これもすべて妖怪の仕業なのか」という題名からすると作者にも犯人不明の第1話以外は人間が真犯人だったな内容ではないかと思います。

そうだとは思うのですが、そもそもの前提である「幻想郷人は超常現象が身近だから密室トリックと言われても面白くない」ってのが解決されてませんからね。
「人間でもこんなことができるなんて!」という衝撃が楽しめるのであれば、外の世界の推理小説だって楽しめるはずです。
だから阿求の小説と外の世界の小説と、どこが違ってどこが楽しめる要素なのかが明らかじゃないのでどうもこうもないですね。

> 阿求が真相に気付いて狸の好感度を上げるような小説を書いてくれたらといいとマミゾウは言っていますが、小鈴に妖怪は敵だから関わるなと警告している彼女が妖怪の好感度が上がるようなことを果たして書くか考えると…

実は阿求という人物は、単行本化されていませんが「記憶する幻想郷」という読み切りにて
内心では「自分は転生する以上、転生した時に知り合いがいないのが寂しい。なので人間と仲良くなるよりも妖怪と仲良くしたほうが将来の為になるのでは」なんて考えていたんです。
幻想郷システムに囚われている里人には家畜でいるようにと「妖怪と人間は敵」と押し付けますが、
管理体制側にいる自分は平気で妖怪と仲良くすることを考えている凄まじい腹黒女なんです。
ですので狸に価値があるとすればいくらでも媚び売ると思います。

> そういえば今回は霊夢が動きませんでしたね。この前塩問屋の旦那が殺され妖怪と入れ替わっていた事件が起きたばかりなので死体消失事件も気にするすべきなんじゃと思うのですが、今回は勘が働かなかったのでしょうか?

まぁ霊夢は今回の事件自体に気づいてないようなので(今月の茨と繋がってますね、三日三晩ずっと神社に籠ってたようです)
しょうがないっちゃあしょうがないんですが、そんな風に居留守使ってて巫女の本分を果たせるのかというのは疑問ですね。
現に今回の事件に気づいてないし、霊夢が遊んでる間なら里で殺戮が起きてもお咎めなしになりそうですね。

原作者にミステリーの執筆経験はなく登場人物は魔法使いや超能力者だらけで各能力も具体的にどこまでのことが可能で不可能なのか誰もわからない、科学的常識に関しても茨の殺生石回や夢の回を見る限りガスの概念は知られてるのに摂氏温度の概念は知られていないなどかなりちぐはぐのようなので、
推理小説の中身を詳細に記述したり複雑なトリックに挑戦したら穴を指摘されまくる事態になってしまうことが想像できるので、推理展開をやらなかったのはある意味正解だった気がします…。

Re: タイトルなし

> 原作者にミステリーの執筆経験はなく登場人物は魔法使いや超能力者だらけで各能力も具体的にどこまでのことが可能で不可能なのか誰もわからない、科学的常識に関しても茨の殺生石回や夢の回を見る限りガスの概念は知られてるのに摂氏温度の概念は知られていないなどかなりちぐはぐのようなので、
> 推理小説の中身を詳細に記述したり複雑なトリックに挑戦したら穴を指摘されまくる事態になってしまうことが想像できるので、推理展開をやらなかったのはある意味正解だった気がします…。

今回でちょろっと壁抜け仙人の話が出てきますけど、
元々仙人って「仙界をどこにでも作れて、空間のワープが自由自在」って設定があるんですよね。
この設定完全に失われてるのか、茨での水鬼神長回や今回でも
「娘々は壁抜けなんぞしなくても仙界通ってワープできるだろ!!!」ってツッコミがね・・・。

こんな有様だし、まぁミステリーやっても絶対穴まみれの悲惨なことにしかならなさそうですね。